saekinomao 式3すくみスワップと見えないリスク

-「絶対儲かるなら、なぜ FXSuit 自身がインターバンクでやらないの??」-

       アフィリエイターが隠したかった事実をばらしちゃいます。

お話のポイント

  • この方法永久にできるなら、業者自身はおろか、消費者金融さえ金貸し業を辞めて3すくみスワップを始めるはずだ。
  • 3すくみスワップはいつか終わるのであり、サービス終了まもなくして、日本人の資金引き上げが始まる
  • FXSuit は資金引き上げに対応できず、取り付け騒ぎが起こる (あまりにも急すぎたのなら倒産もありえる)
  • 実は自分だけ助かる方法はある。しかし、それは紹介者を裏切る行為かもしれない。

 

マルサです。

 FX界隈で3すくみスワップなるものが熱狂ぎみになってきてますね。これ、どこを見てもリスクの説明がなされてないため、リスクについて言及させていただきます。そもそも、これが詐欺なんじゃないかという話もありますが、詐欺ではないと思います。アフィリエイターがリスクを説明していないだけに、前回に引き続き、加害者のいない詐欺炎上事件になるかもしれないと懸念しています。
 アフィリ屋の下心を出し抜いて(ゴメンねw)、証券会社勤務のマルサが FX や証券の原理から、リスクが顕在化するタイミングを踏まえて、今後の動きをシミュレーションしてみましょう。

 

FXSuit の3すくみスワップの有効性

 以前、マルサのブログで、一般人顧客向けのFX業者で売りと買いが同じスワップ金利なんて、現実には考えられないと言いました。(これ: スワップ長期保持の馬鹿どもへ)
実際にはいくつかあるようですね。すみませんでした。マルサは以前の記事の通り EURUSD,EURJPY, USDJPY の3すくみで為替差益がなくなるのと同時に、先物でも同じようにレート差がなくなるので、結局スワップ分も合計して0になる、というのがマルサの読みでした。でも、考えてみれば、1週間先物と6か月先物では利率が違います。つまり、一つの通貨だけ期日の違うものにすれば、スワップ金利の3すくみが崩れ、利益が出る組み合わせがでるのでしょう。

 しかしながら、ある点に注意して下さい。それは、FXSuit のこのスワップレートの提供は、日本人のみ提供の特別口座であり、外国には提供していないという点と、これほど安定して儲かるはず仕組みを FXSuit 自身がやってないということです。この2点、なぜなのでしょうか。

 

この非対称レートは永久に保たれるか?

 スワップの維持には、先物を購入しなくてはなりませんので、3すくみスワップの口座が増え、金額が大きくなると、その分だけ先物に買いを入れなければなりません。その額が大きくなってくると、先物価格が上昇し、利率が低くなります。つまり、この3すくみスワップの利率が減ってきます。なので、実は FXSuit がこの3すくみスワップが可能なスワップ利率を継続するためには、その参加者 (トータルの資金) をやたらめったに増やさないことが必要なのです。
 FXSuit はこのサービスを一部の客、つまり日本人に限定しているのはそのためでしょう。スワップが好きな日本人(つまりマーケットの主要対象者)の集客にのみ使い、海外ではそれを展開しないようにするのです。

 そもそも、これでずっと儲かる仕組みがあるのなら、世の中のFX 業者自身がそれをやり続けているでしょう。客からサヤ取りやら手数料やらで稼ぐ必要はありません。それどころか、街中にある消費者金融でさえ、返すかどうかわからないダメ人間に年利17%でお金を貸し付けることなんてせずに、これをやることでしょう。
 つまりは、世の中の金融機関は、これがずっと成り立たないことを知っています。このスワップは、マーケット的にはいずれ破綻する性質のものであることを心に留めておいてください。いつ破綻するのか、だけが焦点です。

 

FXSuit はこれからもサービスを続けられるのか?

 スワップ金利はインターバンクで発生し、FX業者が負担するものではありません。むしろ多くのFX業者はスワップの利ザヤを取っています。FXSuit はスワップ提供で損を被ることはありません。しかしながら、今は3すくみスワップ目的の日本人口座の申し込みが殺到しており、今では数千を超えていると聞いています。その結果、先の通りスワップ金利差が少なくなってくると、集客を続けるためには FXSuit がその分を負担せざるを得ないことが考えられます。
 通常、FX業者のスワップが占める利益は1%程度なので、これを損失にしたところで問題ないでしょう。ですが、巨額の資金が動くとなると、FX業者の負担は馬鹿になりません。日本人の口座数が3万口座になり、月々で1口座あたり10万の負担だとすると、年間360億円の負担ということになり、会社としては経営の立て直しを迫られます。

 

FXSuit の次の1手は?

 過去の事例から見ることにしましょう。この FXSuit の運営会社 Salvax Limited は、以前に関連会社で IronFX という FX サービスを展開していました。しかし、平成24年6月14日に金融庁より警告が発出され (参考: 金融庁) ると、1年半後の平成26年1月には日本でのライセンスの取得を断念し、突然日本人の口座をストップして日本撤退をしました。その後、世界的に未払い事件が多発し、大手レビューサイトにて SCAM (詐欺) に認定されてしまいます (参考記事)。
 以前の姿からすると、FXSuit も経営陣による日本撤退命令が出た時に、事前通告なしにスワップを海外と同じにするか、ポジションの決済を迫ることが考えられます。(念のために言いますが、これは詐欺でも不正行為でもありません。)

 

宴の終わりの形

 3すくみスワップのサービスが終了すると、日本人の資金引き揚げがいっぺんに起きるでしょう。しかしながら、すでに膨れ上がった日本人口座のお金は、そう簡単に返せるものではありません。仮にその総額が数万口座、数百億円に達していると、金額的、事務処理的な困難から、数年は返金を待たされるかもしれませんし、その間に会社が倒産してお金が帰ってこなくなるかもしれません。FXSuit は決して詐欺をしているわけではありませんが、口座を解約してもすぐにお金が戻ってこない人達からすると、詐欺業者に見えるわけです。

 ここから先は前回紹介したサタンプロジェクトと同じです。アフィリエイトで儲かった人たちはそれでいいのですが、お金が戻ってこない人たちはたまったものではないのです。ジャンク債並みの月利15%でギャンブルをしたことは棚に上げて、自分が被害者であることを声高に叫び始めます。そして、創始者の saekinomao 氏にも詐欺だのなんだのクレームを入れ始めることでしょう。重ねて言いますが、FXSuit もアフィリエイターも、詐欺をしていたのではありません。そのため、裁判で取り返せるというものでもありません。金融機関に努めるマルサは山ほどこの例を見ています。

 

分別管理されていても危険

 FXSuit は XM や AXIORY 等有名な海外 FX 会社と同じく分別管理方式で資金を分けています。しかし、分別管理や信託保全は完全ではないです。それらは口座を第3者機関の管理にしながら「バミューダ諸島(現地)の法律に従い債権者に返金する」だけであって、法律で必ず全額返金を約束しているわけではありません。バミューダの財産に関する法律は非バミューダ人には厳しくできています。
 また、外国人口座の場合、黙っていても口座のお金が返金されるのではなく、本人の持つ権利の通り、法的手続きを経なければなりません。裁判所制度だって、高位裁判所、控訴院という風に日本と違います。日本国内でさえ最小の弁護士料金が50万円くらいかかるのに、バミューダの専門家に依頼するのであれば、数百万かかるのではないでしょうか?その手数料を差し引いた分だけが戻ってきます。そのため、集団で手続きをして「口座残高から諸費用を引いた額を案分し、それぞれ口座残高の4割を均等に返金」のようなこともあり得ます。
 海外の業者はこの点の足元を見て、国外在住の人への対応を後回しにしてきます。分別管理や信託保全かどうかよりも住んでる地域のほうがより重要だったりします。国外は法的手続きのコストの高さからあきらめる人が多いので、業者は最悪バックレたらよいのですから。業者から見れば長期化させればそれだけお得です。

 

先逃げはできないのか?

 ところで、3すくみスワップのサービスが終了する直前に資金を引き揚げることができないか?と思ったあなた。おそらく正解です。残念ながら、取り付け騒ぎの始まりを先に知ることは難しいのですが、取り付け騒ぎの渦中でも優先的にお金を返してもらえる方法ならあるかもしれません。

 マルサは金融系に努めている手前、海外業者でお金が帰ってこなかったトラブルはよく聞きます。でも、過去に海外FX業者で同じようなことが起きたとき、お金を返してもらえた人が何人かいました。彼らに共通していたのは、そのFX業者と同じ国の住所で口座を開設した、ということでした。これは先に述べた通りよくある話です。破産時の政府や裁判所の圧力を考えても、同国内の債権者は優先的に処理されるべきでしょう。
 そしてもう一つ、その人たちがアフィリエイトにより紹介した人がいる場合、その人たちも優先的対応になることがあります。今回だと特に紹介者(バミューダ人)の利益確保になるため、差別されることが予想されます。

 FXSuit の場合、Salvax Limited 社と同じ国の住所というとバミューダ諸島です。・・・難しいですね(笑)。
もし、日本の紹介者 (IBコード) を指定して国内の住所で口座を開設してしまっている場合、(問題になったのでカット)

 

※ 2019/10/7 追記
バミューダ諸島の住所で開設するという、マルサと全く同じことを考えている人がいまして、Twitter でDMもらいました。ありがとうございました。